脳にも届く香り?

アロマテラピー

 こんにちは。
Aroma Infinity Tokyo の mika です。

気温が上昇したくさんの植物が春を感じています。

自然界のサイクルは規則正しく巡ってきますね。

私も、街路樹の桜やフラワーショップのカラフルなお花たちから季節の香りをいただくことが増えてきました。


「これ、いい香り~」

「癒される~」


 みなさんも香りによって気分がよくなることがありますね?香りは人の快、不快を左右します。

 また、「これは過去のあの場面で嗅いだ香りだ」と、香りと記憶がリンクする人もいるでしょう。



 では、私たちはその香りをどこで感じているのでしょうか。

 香りを嗅いだときは、肺へ入る香り成分がありますが、今回は嗅覚に絞って以下の3点をご紹介します。

*嗅覚のしくみ
*香りの識別
*脳からの体の機能へ支持をだす
*さいごに

嗅覚のしくみ

ラファエル
ラファエル

精油はオイルに入れて皮膚に塗ったりもするけど
ここでは嗅覚だけの話なんだね?

アロマリア
アロマリア

アロマのケアには欠かせない
嗅覚の働きについて
詳しく知ってもらいたいのです。

  私たちは、鼻から得た香り成分の信号を脳でダイレクトに受信しています。

このように外部からの刺激を直接脳が受信するのは、五感の中でも嗅覚のみです。


 その仕組みを説明すると以下のような図になります。

  上の図は香り成分(ピンク色の粒)を鼻から吸入した際の、成分の体内への経路や、脳への伝達を簡単に示したものです。


 嗅部とは鼻の内部のことで、粘液を分泌しています。

線毛は、嗅部の奥にあり、香り成分を初めて受け取る部分です。


ここでは香り成分が付着するための粘液が分泌されています。

嗅細胞や嗅神経は、香り成分を信号として脳へ発信します。


嗅索はここでは脳へつながる管と思ってください。


大脳辺縁系とは、脳内の中核にあるもので、いくつかの組織の総称です。

これは「古い脳」と言われ、7000年くらい前に私たちの先祖が発達させた部分です。


 ここで、具体的に香り成分の経路を辿ってみましょう。


 嗅部から香り成分を吸い込むと、線毛付近の粘液に香り成分が付着します。

それは嗅細胞に入り、嗅神経に達すると電気信号になり、嗅索などを経たのち、脳へ香りの刺激信号として伝わります。


この一連の働きは一瞬で起こり、鼻から入った香り成分を脳で認識するまでの時間は、わずか0.15秒です。



私たちの体の中で無意識的にこのようなことが起こっているとは、驚きですね。

このことを初めて知ったという人も多いのではないでしょうか。

香りの識別

ラファエル
ラファエル

ぼくは鼻がいいんだ。
ちょっとした香りの違いもわかるよ。

アロマリア
アロマリア

そういう人は感覚がするどい人かもしれませんね。
お仕事で嗅覚を使う方は、ものすごい数の
香りの違いを嗅ぎ分けることができるそうです。
人が香りを嗅ぎ分けるその理由をご説明します。

 ヒトが判別できる香りの種類は、個人差がありますが、一般の人で3000~10000種類くらいと言われています。

 こんなにたくさん?すごいですね。

 みなさんは、みかんの種類やワインの香りを嗅ぎ分けることができると思いますが、思っている以上に色々な香りの種類を嗅ぎ分けているのです。


 その仕組みを解説したいと思います。

 まず、香りを判別するのは遺伝子が関係しています。

この遺伝子は嗅覚受容体遺伝子といいます。

ヒトの嗅覚受容体遺伝子(香りを判別する遺伝子)は約350種類、これは全遺伝子の1%にあたります。


ん?でも、ヒトが判別できる香りの種類はもっと多かったですよね?


いったいどのように先ほどのようなたくさんの香りを識別しているのか。

不思議ですよね。それには以下のような2つの理由があります。



*一つの香り分子が複数の嗅細胞、嗅神経で受け取られ、嗅索の中の特定の場所へ運ばれます。

行先は複数あり、何通りもの神経の組み合わせがあります。



*香りの濃度が異なるときは、香りの分子を認識する部位が異なってくるので、同じ香りでも濃度が違えば、異なった香りとして判別されます。


 以上のことは言ってみれば、香りの地図が作られるようなものです。

脳はこの複雑な方法で何通りもの違いを香りの地図上で認識します。


 オレンジとグレープフルーツのように似ていてもその違いがわかるのは、それぞれに含まれている数十種類以上の香り分子の化学構造や物質の比率などによって香りの地図を構築し識別しているからです。 

脳から体の機能への支持を出す

ラファエル
ラファエル

脳で得られた情報は
そのあとどうなるのかな?

アロマリア
アロマリア

気になりますよね。
近頃は、脳内の研究も進んで広く知られており
こんな話もめずらしくはないかもしれませんが、
脳内の情報のその後をお伝えします。

 ここまで、脳内(大脳辺縁系)へ香りの情報が香りの地図として識別される、というお話をしました。

ではここで、香りの情報が嗅索から大脳辺縁系に辿り着いた先のお話をしていきます。


 大脳辺縁系の中には、扁桃体や海馬という部分も含まれます。

 また、大脳辺縁系からは脳内の視床下部という部分にも香りの情報が伝達されます。

 大脳辺縁系に伝達されたのち、感情や体の組織に変化を促す支持を出します。


 大脳辺縁系から下垂体へも香りの情報が伝達されます。


 文字で見ると何がなんだかって感じですよね? 

 嗅索からの香りの情報伝達ルートは3通りあります、ルートを図で示してみました。

①扁桃体や海馬からは「感情」と「記憶」が刺激されます

②視床下部へ届いた情報で「自律神経」や「免疫」調整を行います


③下垂体からは「内分泌系(ホルモン)」調整の支持が出されます



 扁桃体は感情を司る部分です。

感情的になったり不安が多い方は扁桃体の活動が活発になっている状態です。

また一目ぼれの直感は扁桃体が決めている?なんていう話もありますね。


海馬という名前は耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。

海馬はご存知、記憶の大元です。香りと記憶がリンクするというのはこの部分に関係しています。


視床下部、下垂体という部位は図に記載はありませんが、脳の中心部に位置している器官です。

まさに健康を維持させる司令塔ですね。



 嗅覚と脳の関係をご理解いただけたでしょうか。

さいごにおまけ情報

 嗅覚がどのように機能しているのかを理解していただいた上で、もうひとつお伝えしたいことがあります。

それは、なぜ香り情報が瞬時に脳に達するのか、という点です。

情報伝達に早い判断が求められる理由は、古代の人々の暮らしを思い描くと納得できます。


*腐敗したものや安全でないものを摂取すると、健康を損なうリスクがあった。

*自身の安全確保のため、近隣で起きた火災などの危険な情報をいち早く知るために嗅覚
が正しく機能を果たす必要があった。



 快・不快を脳が瞬時に判断できるということは、このような理由があるためです。

まさに鼻が利くようトレーニングを積んできたということですね。

 
 ヒトの感覚というのは本当に素晴らしいですね。

普段、私たちは視覚として目から得られる情報にとても大きく影響を受けますが、ヒト本来のあるべき姿としてとらえるなら、嗅覚が生きていく上で重要な役割を担っていることは言うまでもありません。

 五感のうちの視覚、聴覚、触覚は物理的な感覚と呼ばれています。

光、音、重力、圧力などを物理的に感じる機能です。私たちは目や耳を絶えずフル稼働させています。

これに対して、嗅覚と味覚は化学的な感覚と呼ばれ、文字通り物質を化学的な刺激として捉えます。


 頭で考えて行動するのは意識のうちの5%ほどです。

95%の体の機能は、意識とは別に生まれた日から最後のその日まで休むことなく働いています。


睡眠中も活動している体の細胞には感謝しかないですね。


指先で微妙な違いを判別できる(触覚)ように、鼻では香りの微量の差をキャッチできるということを、ぜひ実感して香りを楽しんでほしいと思います。


ここまでお読みくたさりありがとうございました。

アロマは永遠にあなたの側にあります。

すぐ手の届くところに。

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