こんにちは。
Aroma Infinity Tokyo の mikaです。
つい先日(2021年6月)、国内最大和精油メーカyuica社の生産拠点を訪問しました。
既にyuicaの日本産精油インタープリターの資格は取得していましたが、
更なる学びのため、2日間のプログラムに参加し、スペシャリスト資格を受領することができました。
岐阜県飛騨高山にあるyuica社は木材で家具を生み出すオークヴィレッジが親会社の日本産精油メーカです。
管轄する高山の敷地面積は東京都とほぼ同じ広さで、森に敬意を表したその経営は
自然を破壊せず森林生態を維持しながらの理想的な形態であると言えます。
今回はそのyuica社の代表格である「クロモジ」についてこんな流れでお伝えしたいと思います。
日本産アロマ
アロマや精油と聞けば既にご使用になられたことがあるという方もいらっしゃると思います。
国内で販売されている精油(エッセンシャルオイル)は多数あり、香りやブレンドも様々です。
そのほとんどは外国産です。
ですが、実は日本国内で日本産精油を精製販売している会社も多くあります。
そのほとんどは日本に自生している樹木や果実などから採油されています。
樹木から精油を抽出するには主に「水蒸気蒸留」という方法が用いられます。
(他の方法もあります)
これを簡単に言えば、抽出したい植物に天然水などを高温で当て、
その蒸気に含まれる香り成分を冷却して採油するという方法です。
その工程はとてもシンプルです。その後衛生管理の徹底された工程で瓶詰されています。
yuica社のクロモジでは、原料となるクロモジ木部を森から手作業で採取し、人の手のみの工程で
蒸留機へ運ばれます。
植物や季節により温度や蒸留時間が工夫され、木部を細かく砕いた27kgぐらいからわずか5ml分の精油を採油します。
(日本で精油として販売されている植物には、クロモジ、ハッカ、ヒノキ、スギ、アスナロ、ミズメザクラや、ユズ、サンショウ、
ショウガの他、ラベンダーやハーブなどがあります。)
クロモジとはどんな精油?
クロモジはクスノキ科クロモジ属の落葉低木で、茶道の高級楊枝として有名です。
手入れをされたスギ林などの陽の光が入る湿り気のある土壌に育ちます。
高さは3~4mくらいです。
クロモジの香りは、始めすーっとした爽やかな香りが目立ち、そのあと甘みのあるフローラル
調の香りが混ざります。
女性に人気なのは、リナロールという成分が50%以上含まれているためです。
この成分はシャネルNo.5にも含まれています。
リナロールを多く含む植物としてローズが一番有名です。
このたいへん高価なローズの代替え品として使用されるローズウッドという樹木があります。
こちらは乱獲され現在ワシントン条約の絶滅危惧種に認定されたために輸出入の制限があります。
yuica社のクロモジはそのローズウッドの代用になると期待されている香りです。
また、リナロールだけでなく、色々な成分を含んでおり、抗ウィルス、免疫強化、
抗ストレスなど体の機能強化とともに森林浴のリラックスを体感できる香りで
とてもバランスのとれた精油と言えます。
クロモジ精油を日常に
さて、実際にクロモジ精油の使い方について、いくつかお勧めをご紹介します。
1.芳香(嗅覚からの吸入)
アロマディフューザーや芳香スプレーでお部屋に香らせれば、それだけで森林浴効果や空間除菌になります。
爽やかな香りで適度なリラックス感と集中力に期待が持てます。また、喉や鼻の違和感などにも有用です。
2.オイルトリートメント(皮膚からの経皮吸収)
ライスキャリアオイルなどを使って、精油入りのオイルで皮膚から直接体内に精油成分を届けます。
抗ウィルス作用の他、消化を促進したり、むくみケアや皮膚の再生に役立ちます。
3.ヘアケア(シャンプー/リンス)
頭皮からの経皮吸収では、よく眠れるようになるなどの結果も見られます。
4.クリーム/ジェル
お顔の他、手や足、ボディ全体にもご使用になれます。
クリームやジェルの性質を生かして、保湿を加えたり、潤いをプラスして上記の作用に期待します。
アイクリームでは、シミが薄くなるという結果も出ています。
この他にも日常のあらゆる場面で精油を活用することができます。
香りがお好みであれば、リラックスしたり気持ちをすっきりさせたりと心の保湿も行ってくれる精油です。
気になる方はぜひ一度お試しいただきたいです。
まとめ
森の樹木は移動ができないために根、幹、枝、葉にそれぞれの成分を待機させ、
日々外界とコミュニケーションをとっています。
私たち人間に不可欠な酸素を排出し、地下では水源を
守る役目も担っている地球上の骨格のような森全体に
敬意を表したいと思います。
日本産アロマ(精油)のお話、簡単ではありましたがいかがだったでしょうか。
以下のようなことをお伝えしました。
1.「日本産アロマ」
●外国産と同じように国内でも日本産アロマがあるということ
●水蒸気蒸留法という方法で採油されるということ
●クロモジの他、スギやヒノキ、ラベンダーなどの
ハーブなどがあり、大量の植物からほんの僅かしか
採油できないということ
2.「クロモジはどんな精油?」
●クロモジはクスノキ科の植物で3~4mまで育つこと
●香りはすーっとして、甘みもある幅のある香りであること
●バラの香りに似た香り成分が入っていること
●絶滅危惧種のローズウッドの代用となる成分が含まれていること
3.「クロモジ精油を日常に」
●芳香や経皮吸収(肌に塗るなど)で様々な日常使いができること
不随する情報はまだまだ多くありますが、次の機会にまたご紹介したいと思います。
どこかにご興味のヒントが含まれていたら嬉しいです。
今日も五感を使って心を穏やかに。アロマでは特に嗅覚をトレーニングできます。
眼と耳ばかりを過剰に使わずに、体の機能もバランスを図っていきましょう。
その先に穏やかな心の安定があります。
今日も素敵な一日をお過ごしください。
(yuica社の製品はサロンへお問合せください。)